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QUQURIの最大の特徴は「狭い」6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由 部屋の広さはわずか9平方メートルしかない

以下記事転載

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6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由

 

© ITmedia ビジネスオンライン 提供

 

 いきなりだが、3つの間取りを見ていただきたい。

 「ワンルームの間取りだな。どれもよさそうじゃないか」と思われたかもしれないが、3つのなかの1つを造ったところ「ここに住みたい」「オレもオレも」と殺到している物件が増えているのだ。その名は「QUQURI(ククリ)」。2012年に創業したスピリタスという会社が東京23区で提供していて、すでに70棟を超えている。

 QUQURIの最大の特徴は「狭い」こと。部屋の広さはわずか9平方メートル(6帖弱)しかないので、玄関を入って数歩進めば部屋の端にたどりつく。それでもキッチン、トイレ、シャワールーム、下駄箱があって、洗濯機を置くこともできるのだ。

 ワンルームマンションは1980年代に広がり、その後、間取りなどは大きく変わっていない。20平方メートル前後の広さに、キッチン、トイレ、風呂などがある。1人暮に必要なモノが詰まっているので、これまで多くの人は疑問をもたずに住み続けてきた。

 定番の半分の広さにもかかわらず、なぜ人はQUQURIに住みたいと思うのか。設計を担当しているスピリタスは、冒頭で紹介したどの間取りを“発見”したのか。同社の仲摩恵佑社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

●狭い物件を手掛けるきっかけ

土肥: スピリタスは自社で土地を仕入れ、アパート経営をしたいオーナを募集しているんですよね。建物を設計して、竣工後も管理業務を行っている。売上高をみると、2015年は17億円だったのに対し、16年は27億円、17年は31億円と右肩上がりで伸びている。その最大の要因は、部屋がとにかく狭い「QUQURI」を手掛けているからですよね。

 物件は東京23区の中心部で駅から徒歩5分ほどのところが多く、家賃は近隣相場に比べて安い。例えば、恵比寿のワンルームマンションの相場をみると、11万円ほどするのに、QUQURIは7万円ほど。「部屋は狭くてもいいから、会社の近くに住みたい」「都会で住みたい」といった人にウケているのかなあと思うのですが、そもそもなぜこうした物件を手掛けることになったのでしょうか?

仲摩: アパート経営をしているオーナーさんにとって、最大の魅力は何か。多くのリターンを得ることですよね。では、多くのリターンを得るには何をすればいいのかというと、1棟にできるだけ多くの部屋を設けて、合計の家賃収入を増やさなければいけません。

 一方で、一人暮らしをしている人は物件に何を求めているのか。ある調査をみると、以前は「広さ」を求める人が多かったのですが、徐々に減ってきている。代わりに増えてきたのは、「勤務先から近い」「駅からの距離」「部屋がきれい」など。こうした時代の流れを受けて、部屋を狭くして、駅から近くに物件を構えるようにしました。

土肥: オーナーはこんな物件をつくりたい、1人暮らしをしている人はこんな物件に住みたい――。床面積を9平方メートルにすることで、この両者をうまく結びつけたわけですね。限られた土地のなかに、できるだけたくさんの部屋を設けているわけですが、最初からうまくいったのでしょうか?

仲摩: いえ、大変でした。土地の形に合わせて設計をしなければいけないので、縦長の部屋もあれば、横長の部屋もある。部屋の大きさを決めて、その中に設備をどのように配置すればいいのか。それによって部屋の数は違ってきますし、住んでいる人も快適に過ごすことが難しくなってきます。「ああでもない、こうでもない」と研究を進めていった結果、“ベストの間取り”ができました。

●ベストの間取りは(3)

仲摩: 下に3つの間取りがありますが、どれがベストの間取りだと思いますか?

土肥: 使いやすそうなのは、(2)か(3)のような気がするのですが、なぜベストの間取りなのか、それを説明することができません。

仲摩: では、順番にご説明しますね。(1)の間取りをよーく見てください。居住スペースとシャワールームが接しているので、シャワーを使ったあとに湿気が漂いますし、水が漏れてくるかもしれません。あと、トイレに扉が付いていますよね。扉を開けるスペースにモノを置くことができなくなるので、そのぶん使えるスペースが狭くなります。

土肥: 確かに。じゃあ、(2)か(3)になりますね。どちらもシャワールームとトイレが居室スペースから遠いから問題なし。

仲摩: キッチンの向きに注目してください。

土肥: (2)は居室スペースのほうを向いている、(3)は廊下にあるということは……はっ。

仲摩: もうお分かりだと思いますが、ベストの間取りは(3)になります。(2)の場合、キッチンの前にモノを置くと、料理ができなくなる。というわけで、モノを置けないぶんだけ居室スペースが狭くなるんですよね。

土肥: なるほど。

仲摩: 最初のころは、部屋の形がまちまちでした。横幅が3メートルで、奥行が4メートルだったり、横幅が4メートルで、奥行が3メートルだったり。ただ、物件を手掛けていくなかで知見がたまっていき、ベストの間取りが分かってきました。

●快適に過ごしてもらうために

土肥: 東京の中心部で「会社の近くに住みたいなあ」「駅から近いところに住みたいなあ」となれば、家賃が高いですよね。20平方メートルのワンルームに住もうと思っても、10万円を超えるモノが多い。じゃあ、安い物件はないかなあと探すと、築30年以上で、トイレ・風呂は共同だったりする。

 両極端の物件しかないので、あきらめてちょっと郊外で……という人が多かったかもしれません。そんな人に、狭い物件はウケているのかもしれません。家賃は相場よりも安くて、築年数は浅くて、トイレとシャワーは完備しているので。

 部屋を狭くするために、どのような試行錯誤を重ねたのでしょうか。またベストの間取りを発見するまで、どのようなことを試してきたのでしょうか。

仲摩: 部屋は狭くても快適に過ごしていただくために何をしたのか。例えば、天井を高くしました。アパートの場合、床から天井までの距離は「柱の太さの30倍まで」と定められています。そこで何をしたのかというと、一般的な木造アパートよりも15%太い12センチ四方の柱を採用しました。そうすることで、3メートル60センチの天井高を確保することができたので、ロフトでも膝立ちできるほどの高さを設計できるようになりました。

 また部屋を広く感じてもらうために、窓を2つ設けました。光をたくさん取り入れることによって、開放感を味わうことができますよね。当初、フローリングの色はブラウンの濃色であったり、木目調のナチュラルな色にしたりしていたので、ちょっと暗かった。暗いとどうしても部屋が狭く感じるので、いまではフローリングやクロスなどを白色で統一しています。

 あと、湯船のある風呂は設けず、立ったまま体を洗うシャワールームを採用しました。ワンルームで暮らしている人に話を聞いたところ、湯船には浸からず、シャワーで済ませている人が多いんですよね。ちなみに、洗面台は設けていないので、洗顔や歯みがきなどはキッチンでお願いできればと。

●数ミリ単位で勝負している

土肥: 外側の共用廊下も狭いですね。幅は90センチほどなので、前から人が歩いてきたら肩と肩がぶつかりそう。

仲摩: 玄関のドアを開けるとほぼふさがってしまうので、人は通行できません。ただ、1人暮らしが多く、住人の生活リズムもバラバラなので、廊下ですれ違うことは少ないのではないでしょうか。部屋を出るときに、「廊下で誰かが歩いているなあ」といった気配を感じることがあれば、その人が前を通り過ぎてから部屋を出ればいいのではないでしょうか。共用の廊下を広くしても家賃収入を生まないので、そこにスペースを使うのであれば、部屋を1つ増やしたほうがいいのではといった考え方でやっています。

土肥: て、徹底していますね。

仲摩: 廊下の幅を狭くするのにも、実はルールがあるんですよ。建築基準法や自治体の安全条例などで、アパートの1フロア当たりの床面積が100平方メートルを超える場合、廊下幅は1メートル20センチ以上でなければいけません。当社が設計するアパートは基本的に1フロア当たり100平方メートル以下に抑えているので、土地が広ければ1区画を分割して、アパートを2棟建てることもあります。

土肥: 数センチ単位で勝負しているわけですね。

仲摩: いえ、数ミリですね。ムダを徹底的に削ることで、どういう効果があったのか。アパート経営の利回りは一般的に5%ほどと言われているのですが、QUQURIの場合は7%ほどを実現できています。

土肥: ということは、入居率も高い?

仲摩: 99.7%です。このように言うと「順調にビジネスが進んでいるなあ」と思われるかもしれませんが、そうではありません。このビジネスを手掛けた当初の図面を見るたびに、「いまならあと2部屋は増やせるのになあ」と後悔しています(涙)。ワンフロアで2部屋増やせるということは、3階建てであれば6部屋の収入が入ってくるわけですから、申し訳ない気持ちでして。

 このほかにも、建築資材の高騰を予測できなくて、造れば造るほど損失が膨らんだり、新築物件を建てる際に地元住民の方たちにきちんと説明することができなかったり、うまくいかなかったことは山ほどあります。

土肥: 23区で結果を出したとなれば、次は大阪市内での展開を考えているとか。

仲摩: いえ、考えていません。ただ、海外に魅力を感じています。例えば、シリコンバレーにつくることができるのではないか。インド工科大学に通う学生向けにつくることができるのではないか。ぼんやりと考えていますが、実現できるかどうかは分かりません。可能性は高くはないですが、ゼロでもないといった感じですね。

(終わり)