事実上倒産したジャパンライフ本社前に集まった報道陣ら=26日午後、東京都千代田区(宮川浩和撮影)

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 事実上の倒産が発覚したジャパンライフ。

 高額契約に不安を抱いた高齢者らの話からは、手厚い“接待”で心をつかんでいく手法が浮かび上がってくる。

 「山に行こう」。愛知県の80代女性は約7年前、友人からそう誘われ、ジャパンライフの代理店に連れていかれたという。

 店では「腰がよくなる」などと言われて磁気ベルトなどを体験。その後、女性宅を訪れるようになった担当者から、「商品を購入してレンタルすれば、預貯金より利率がいい」「レンタルユーザーが殺到している」などと勧誘を受けるようになった。「相続税対策にもなる」などとも言われた女性は平成22~27年ごろにかけて30回以上契約し、計1億円以上を支払った。

 ジャパンライフの担当者が自宅を訪問していることや、女性が多数の契約を交わしていることに同居の孫が気づき、弁護士に相談。この女性は返金を受けることができた。

 「ジャパンライフ被害対策中部弁護団」には、こうしたジャパンライフとの契約に関する相談が多数寄せられている。相談に来るのは70~80代が中心で、勧誘される商品の多くは100万~600万円と高額だ。高齢者らは店でマッサージを受けたり、温泉施設に集められて舞台鑑賞をさせられたりする中で心を許し、契約を交わすケースも多いとされる。

 「高齢者らは『磁気治療器を購入するとお金がもうかる』との思いだけで、契約内容を十分に理解しないまま契約を重ねるケースが目立つ」と弁護団の杉浦英樹弁護士。中には、総額でいくら支払ったか把握していなかったり、配当金を会社側に積み立てる形式を取らされて新たな契約代金に充当したりする者もいたという。

 ジャパンライフはこれまで、弁護士が間に入って解約を求めると返金に応じてきたが、夏ごろから変化も出てきているとされる。

 「最近は『分割返金』を求めるようにもなってきていた。新規の顧客の契約代金を既存の顧客への利回りに充てる『自転車操業』の状況が続き、返金が苦しくなっている様子もうかがえた」と杉浦弁護士。弁護団は今後、全国弁護団の結成を目指す。また来年2月末にも、ジャパンライフの経営陣らに対する損害賠償請求訴訟を名古屋地裁に起こす方針という。