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衝撃!ビットコインに潜む「不都合な真実」 報道を鵜呑みにしていたら危ない

以下記事転載

toyokeizai.net

衝撃!ビットコインに潜む「不都合な真実

報道を鵜呑みにしていたら危ない

 
これまでは、ほとんど「中国の中国による中国のためのビットコイン」だった?(撮影:尾形文繁)
今回の講義では、『アフター・ビットコイン』の著者で、ビットコインバブルに警鐘を鳴らす中島真志先生からビットコインの話を聞いています。全4回シリーズの3日目は、ビットコインに関して世間が持っているイメージがいかにあやふやなのかを解説してもらいました。これを読むと「バラ色のイメージ」が崩れるかもしれません。

ビットコイン不都合な真実とは?

この連載の過去記事はこちら

中島ビットコインについての一般的な認識には、9つほどがあります。順番にあげていくと、①多くの人が利用している。②世界中で取引されている。③高い信頼性がある。④おカネとして使われている。⑤マイナーは、いつまでもマイニングをやってくれる。⑥発行上限を迎えるのは120年後である。⑦取引量に限界はない。⑧仕組みは、皆で支えている。⑨世界を変える通貨である。

木本:項目を見ると、すばらしいものとしか思えないです。

中島:では、それらが本当なのかを検証していきましょう。『アフター・ビットコイン』は衝撃の本と言われますが、取引を広めたい人にとっては不都合な真実を明らかにしてしまったので、ビットコイン取引所の方からは反発されています。

木本:ネットでもよく書評を見ます。あまり触れられたくないという風潮があるような……。僕も読ませていただいて、正しい知識が得られたと感じています。

中島:まず、ビットコインは今、世界に1600万個のアドレスがあります。1600万人が利用している通貨だと取引所も言っています。しかし、誰がいくら持っているかという統計によると、0.001BTC、つまり数百円しか保有していない人が全体の6割を占めます。0.1BTCで8万円ですが、それ以下の人が90%です。ほとんどの人がちょっとしか持っておらず、お試しの人がかなり多いんです。

木本:本気で所有している人はごく一部だと。

1%の人間が90%のビットコインを独占している

中島:では誰が持っているのか。10BTC以上保有しているのは15万アドレスで、全体の0.8%にすぎません。その人たちが、ビットコイン全体の89%を保有しているんです。

木本:平等で使えるようにという始まりが、全然平等ではないんですね。

中島 真志(なかじま まさし)/1958年生まれ。1981年ー橋大学法学部卒業。同年日本銀行入行。調查統計局、金融研究所、国際局、金融機構局、国際決済銀行(BIS)などを経て、2017年10月現在、麗澤大学経済学部教授。博士(経済学)。単著に『外為決済とCLS銀行』『SWIFTのすべて』『入門 企業金融論』、共著に『決済システムのすべて』『証券決済システムのすべて』『金融読本』など。決済分野を代表する有識者として、金融庁や全銀ネットの審議会等にも数多く参加。最新刊『アフター・ビットコイン』(新潮社)がベストセラーに(撮影:尾形文繁)

中島:その理由の1つに、初期のマイナーの存在があります。2009年の時点では、ビットコインには、誰も注目していませんでした。

その時の報酬は今の8倍もあり、競合するマイナーも少なくて、パソコンでちょっと計算すると、10分ごとにチャリンチャリンとかなりの報酬が得られた。その頃は、お金儲けというよりも、世界で初めての仮想通貨が面白くて楽しくて仕方ないという人たちがマイニングをやっていました。当時のビットコインの相場は1ドル程度でしたが、その人たちが初期にかなりの量をもらっています。

マイニングも上位の13社で世界の8割を占める寡占体制になっています。そのうち、中国の10社で世界の70%を占めています。なぜマイナーが中国に集中しているのかというと、電気代がとても安いから。マイニングのためには、大量のコンピュータを24時間365日回さなくてはならないので、ものすごく電気代がかかります。

木本:日本などでは、電気代が高くて商売として成り立たない。

中島:そう、インターネットにつながって、電気代が安い国ならばどこでもいい。今は全体の7割の報酬を中国人が得ています。10分間に1回12.5BTCずつもらえます。1BTCは80万円(取材時)ですから、10分ごとに約1000万円ずつチャリンチャリンと入ってくる。

木本:笑いが止まらない。でも、発行に限りがあるじゃないですか、俺も欲しいという人は増えているんでは。

中国の中国による中国のためのビットコイン

中島:マイナーは増えていて、日本でも手を挙げているところがありますが、中国のマイナーの規模は尋常ではありません。写真を見るとわかりますが四川省チベット族自治州の山奥で、発電所が横にあって、出来たてホヤホヤの電気を受け取ってマイニングをしています。普通のパソコンではダメで、ハッシュ関数の計算が効率よくできる専用のコンピュータを、体育館のようなところにズラーッと並べて、ものすごい数で計算をしています。

木本武宏(きもと たけひろ)/タレント。1971年大阪府生まれ。1990年木下隆行とお笑いコンビTKOを結成しツッコミを担当。2006年、東京へ本格的進出。S−1バトル優勝、キングオブコント総合3位などの受賞歴がある。現在は、ドラマやバラエティなどピンでも活躍中。2018年1月より関西テレビにて「TKO木本のイチ推しカンパニー」(毎週土曜 朝5:50~)がスタート(撮影:尾形文繁)

中島:全体のプログラム管理は欧米で一生懸命やっているんですが、マイニングはほとんどが中国。自分たちが管理しているのに、ビットコインが落ちていく所は万里の長城の向こうだと怒っている。

木本:この規模を見ると、ちょっとやそっとでは勝てないですね。

中島:世界中で取引されているというイメージも、ちょっと違っています。過去2年間、どこで取引されたかを見ると、OKコイン、フオビ、BTCチャイナという3つの取引所で世界全体シェアの93%を占めています。

木本:日本の取引所は、その他の扱いですか。

中島:取引通貨でみても、人民元が94%、日本円は0.7%、8月までのこの2年間を見た数字です。欧米や日本での取引が多いと思われているかもしれませんが、これまでは、ほとんど「中国の中国による中国のためのビットコイン」だったというわけです。

資金洗浄などを懸念して、中国当局が規制へ

木本:それで9月に中国が規制して大暴落になるわけですね。

(写真:ロイター/Benoit Tessier)

中島:はい、この3つの取引所は、中国当局が怒って閉鎖されてしまいました。なぜ中国人が買っていたかというと、資本規制を回避するためでした。中国は2015年に人民元を切り下げました。

これにより人民元に先安観が出てきたため、中国の富裕層は自分たちの持っている人民元をドルに変えようとしましたが、厳しい資本規制で交換できなかったのです。でもビットコインは、こうした資本規制の対象外だったので、いったんビットコインに交換したうえで、あとでドルに換えるという作戦に出たのです。

木本:1回ビットコインをかまして資本規制を回避し、資産を有効に運用できたのですね。

 

中島:このように、ビットコインはこの2年間、世界の取引の9割以上が規制逃れのために使われてきました。まともな動機の取引ではありません。皮肉にも、誰にも管理されずに自由に価値を動かしたいというサトシ・ナカモトの思想が実現されてしまいました。

木本:お金持ちがズルをするためにビットコインを使っていた。

匿名性を盾にした悪事が多発

中島:匿名性についても、ビットコインの信頼性を貶(おとし)める3つの事件がありました。1つはシルクロード事件。違法薬物を販売する闇サイトがあり、薬物を売るための決済手段として使われたのがビットコインでした。高い匿名性があるため、犯罪者が好んで使う支払手段となっています。

2つ目がマウントゴックス事件です。2014年に突然取引を停止して、その後すぐに破綻しました。当時、世界最大の取引所で、シェアも7割ありました。社長が会見して、外部からハッキングされて470億円分が消失したと発表しましたが、のちに、社長が横領していたとして逮捕された(現在裁判中)。

中島:このほかにも、第2位の仮想通貨であるイーサリアムでも「ダオ事件」というものがあって、巨額のコインが盗まれています。ビットコイン自体の安全性は破られていませんが、盗難や流出といった事件が時々起きており、流通や保管のシステムとしては、まだ十分整備されていないと言えるでしょう。

人々が銀行や証券会社を信頼しているのは、そこに高い安全性があるからです。ビットコインは時々盗まれたりなくなったりしていますので、システム全体としての安全性はまだ不安定です。

木本ビットコインや仮想通貨は、まだ完成されたものにはなっていないと。

中島:3つ目が、最近起きたランサムウエア事件。パソコンを乗っ取って、「元に戻してほしければ身代金を払え!」というものですが、今年5月に全世界の約150カ国にばらまかれました。日本語を含めた二十数カ国語に翻訳できるようになっており、理解できる言語に変換できます。データを回復するためには300ドル相当のビットコインを、このアドレスに支払えというものでした。

木本:アドレスが犯人のものなのはわかっても、誰なのかは特定できない。匿名性を巧みに利用した、頭よくて悪いやつですね。

中島:匿名性のある支払手段ができたことによって、このところ、ランサムウエア業界は拡大の一途です。欧米の人がビットコインはよくない、邪悪なものだというのがわかってきたでしょう。

流通する通貨でなく、保有する資産になっている

中島:また、通貨として使われているかというと、「パッシブ・インベスター」という、買うばかりで一度も売っていない人やマイナーの利用ばかりが多くて、小口でビットコインを使っている「通貨ユーザー」はたった2%。マイナーがチャリンチャリンともらって、電気代を払うために売るのを、値上がり期待の投資家が買いまくっているというのが、ビットコインの中心的な取引なんです。

中島:サトシ・ナカモトは、発行が増えすぎてインフレになるのを嫌がって、発行上限を設けたとされていますが、上限を設けると、逆にデフレになりやすいんです。デフレは、物の値段に対して通貨が値上がりすることです。この発行上限に向けて、ビットコインには「半減期」が設けられており、発行量が4年ごとに半減していく仕組みになっています。

このため、この先、だんだんと供給量が減っていきます。そうすると、需要と供給の関係で値上がりするしかないじゃないかと皆が思うわけです。それを勉強した人がみんな買いまくっている状況です。

木本半減期。語感からして、なんとなく儲かるようなイメージがありますね。

中島:このため、本来は「仮想通貨」であったはずのものが、投機のための「仮想資産」になってしまっている。先高感があって、明日値上がりすると思うものは、誰も今日の支払いには使わないからです。だから支払いのための「おカネ」としては使われずに、値上がり期待による「投機用資産」になっている。

木本:置いといたほうが得ですもんね。

中島:新聞を読むと、ビックカメラで使えるとかありますが、実は通貨としては、あまり使われていないという話です。

掘り終わったらビットコインの価格は、さらに上がる?

木本:全部掘り終わって、上限まですべてが発行されると、ビットコインの価格は、さらに上がるんでしょうか。

中島:マイナーがいつまでマイニングを続けるかという話ですが、最初は1回の計算ごとに50BTC、そして25BTC、2016年から12.5BTC。これからも4年ごとに6.25、3、1.5と減っていきます。マイナーは儲けるためにやっているので、どこかに損益分岐点があって、採算割れになるとマイニングをやめてしまうかもしれません。すると何が起こるか。マイナーが作業しなければ、10分に1度のブロックができないので、ビットコインの取引システムとして成り立たなくなる可能性があるのです。

 

東京五輪までにバブルは崩壊する

『アフター・ビットコイン: 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

木本:なるほど、いつまでも掘ってくれるわけではなく、全部を掘り終わる前に撤退する可能性もあるわけですね。

中島:マイニングが、今ほど儲からないビジネスになることは間違いありません。今は、供給が減るから値上がりすることばかりが脚光を浴びていますが、供給が減るということは、マイナーが儲からなくなるということと表裏一体の関係です。2020年には報酬がさらに半減して6.25BTCになるので、そこが次の山場かなと思っています。

木本:ぶっちゃけた話、オリンピックまでにはバブルは終わっているんでしょうね。

中島:その可能性が高いのではないでしょうか。

木本ビットコインが未来永劫すごくなると思っていると、それは間違いだと。

中島不都合な真実があるんです。報酬が半分になっていくのにつれて、ビットコインの価格が2倍2倍となっていけばいいのですが、そんな甘い話はないですよね。で、発行上限がいつ来るかというと、2140年に上限の100%が発行されます。今から120年以上も先の話です。

中島:では、それまでは安泰かというとそうでもなくて、2024年には97%が発行済みになる。28年に98%、32年に99%ですから、もうほとんど新規発行はストップ状態になります。したがって、最終局面と同じような状況は結構早く来るのではないかと。

120年の間に徐々に供給が減っていくので値上がりすると思って、みんなが買っています。でも120年後にはマイニングしても報酬はゼロになるので、マイニングをする人はいなくなるんじゃないかという話ですね。そして、それと同じような状況がほんの数年先に起きる可能性もある。

木本:そこでビットコインの寿命は終わる、と。

(構成:高杉公秀)