「労組なのに会社と同じことを言う。信頼できない」「結局、労組は会社の味方なんだと思った」――。経営側と渡り合い、社員を守る「味方」であるはずの労働組合に対する働き手の信頼が揺らいでいる。組合員の声に寄り添わず、職場の不満をすくい上げようとしない労組は、いったい誰のためにあるのか。

 2016年11月24日。大手電機メーカー三菱電機に勤める男性(32)が精神疾患を発症したのは長時間の過重労働が原因だったとして、藤沢労働基準監督署神奈川県藤沢市)が労災認定した。男性は13年4月に入社。情報技術総合研究所(同県鎌倉市)に配属され、家電などに使うレーザーの研究開発を担当していたが、14年6月からうつ病で休職していた。

 会社の人事課は当初、休職の期限は「17年6月」と男性に通知していた。ところが、16年2月、休職期限は1年短い「16年6月」だと人事担当者から突然告げられた。社内規則を見誤り、期限を長く伝えた担当者の連絡ミスだったが、休職期間がまだ1年以上あると思って復職の準備をしていた男性は、あと4カ月で解雇される状況に追い込まれた。

 男性は「休職期間を延長してもらいたい」と労働組合に相談し、会社に掛け合ってもらうことを期待した。しかし、16年3月、研究所の組合員が入る労組支部の執行委員長(当時)から届いたメールにはこうあった。「規則は規則として定められており、休職期間を延長することは難しい」

 男性はあきれた。「組合なのに会社と同じことを言う。信頼できない」

 男性は個人で入れる「よこはまシティユニオン」にも相談・加入し、支援を受けていた。執行委員長には翌4月に「労組を脱退する」とメールで伝えた。

 「会って話がしたい」。メールや電話が返ってきたが、断った。すると翌5月に執行委員長から手紙が届いた。「当組合を脱退して他の組合に加盟することは、三菱電機社員の地位を失うことにつながる規定となっております」。そう書かれていた。労組が解雇までちらつかせたことに男性は憤る。「頼りにならないどころか、ひどい労組だ」

 三菱電機労組の浅田和宏・中央書記長は「メールの文言は言葉足らずだった。直接会って話を聞くべきで、組合員への寄り添い方が足りなかった」と反省する。手紙で「社員の地位」に触れたのは、労使協定上のルールを伝える必要があったためで、「男性を支援するためにも、組合に戻ってきてほしいという思いだった」と弁明した。

 男性は休職前から労組に不信

 

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2016年06月19日

労働組合のある会社なら大丈夫?御用組合(名ばかり労働組合)に注意

労働組合(ユニオン)のある会社で働きたい」
労働組合(ユニオン)のある会社の求人募集」
労働組合(ユニオン)がない会社はブラック企業
労働組合(ユニオン)がある会社はホワイト企業
「大企業には労働組合(ユニオン)があるから安心」
「中小企業には労働組合(ユニオン)がないからヤバイ」

就職活動中や転職活動中と思われる方が、上記のようなキーワードでインターネット検索をしていらっしゃるのをお見かけすることが多々あります。

労働者は弱い立場ですから、非常に切実な悩みですよね。
労働基準法をはじめとする労働法に違反している会社がこれほどたくさんあると、やはり気になってしまいますよね。

誰だって不当解雇、雇い止め、派遣切り、賃金未払いや引き下げ、雇用保険社会保険の未加入、サービス残業長時間労働、セクハラやパワハラなどの職場いじめうつ病などの労働トラブルに遭遇したくありませんから。
ましてや、労働災害に見舞われて一生働けなくなったり、過労自殺に追いやられたりたり過労死させられたりなどしたら、取り返しのつかないことになってしまいますから。

しかしながら、

労働組合のある会社だから大丈夫、労働組合のある会社だから安心、労働組合がある会社ならブラック企業ではないというわけでは、決してありません。

残念なことに、

大企業なのか中小企業なのかに関係なく、労働組合(ユニオン)がある会社だからと言って労働組合(ユニオン)本来の役割が果たせているとは限らないのが実情です。

むしろ、勤務先の会社に労働組合(ユニオン)が存在することが大きな足かせとなり、勤務先の会社に労働組合(ユニオン)がない方がまだマシだったといったケースもよくあるため注意が必要です


これだけではわからないと思いますので、もう少し詳しく説明すると・・・

         以下の通りです。


労働組合と名乗っていても、労働組合とは言えないケースがある】
労働組合法に定義されている通り、労働組合(ユニオン)というのは「労働者が主体となって自主的に」行うものです。

労働組合(ユニオン)において、「労働者が主体となって自主的に」という点は重要なポイントとなりますので、是非覚えておいて下さい。
労働組合(ユニオン)として機能しているかどうかを見分けるポイントでもあります。


何故なら、「労働者が主体となって自主的に」行っていないのであれば、労働組合(ユニオン)とは言えないからです。
つまり、いくら労働組合(ユニオン)と名乗っていても、使用者の言いなりになっているのであれば、もはや労働組合(ユニオン)とは言えないということです。


【知っておきたい「企業内労働組合」の現状1:御用組合
使用者の言いなりに操られていて労働組合(ユニオン)と言えないものは、「御用組合(ごようくみあい)」や「名ばかり労働組合」と言います。

御用組合は、大企業なのか中小企業なのかに関係なく存在します。
会社の中に存在する「企業内労働組合」という性質上、御用組合(名ばかり労働組合)と化してしまっているケースがよくあります。

使用者にとって労働組合(ユニオン)というのは、目の上のたんこぶ的な存在です。
経営の邪魔をするなどととらえ、目の敵にしている使用者も少なくありません。

しかしながら、労働者が労働組合(ユニオン)をつくったり労働組合(ユニオン)に加入したりすることについて、いくら社長と言えども禁止することも反対することも邪魔することもできません。
労働者が労働組合(ユニオン)をつくったり労働組合(ユニオン)に加入したりすることは、憲法で保障されています
憲法で保障されている正当な権利に対して禁止したり反対したり邪魔したりしたら、憲法違反となりますから。

ですから、使用者にとって邪魔な労働組合(ユニオン)を骨抜きにしようとするのです。
使用者は、あの手この手で労働組合(ユニオン)を無力化しようとします。

実は、使用者労働組合(ユニオン)に対して介入を行うことは、労働組合法で禁止されています。
にもかかわらず、使用者側が支配介入を行っているケースが多々あります。
明らかに違法な支配介入を行っているケースもあれば、一見違法には見えなかったり違法すれすれのところを突いて支配介入を行っているケースもあります。

使用者側が持っている人事権を駆使するなどして、アメやムチを用いることによって執拗な直接的・間接的な支配介入を行います。
そして、労働組合(ユニオン)が骨抜きにされた結果、御用組合(名ばかり労働組合)が誕生してしまうのです。

逆に言うと、このような支配介入に屈せず、労働組合(ユニオン)の役割をきちんと果たしている「企業内労働組合」は、とても骨のある労働組合(ユニオン)と言えます。
骨のある企業内労働組合は、大企業なのか中小企業なのかに関係なく存在します。
ですが、残念ながらかなり少ないのが現状です。

入社した会社にある労働組合(ユニオン)が骨のある労働組合(ユニオン)なら、労働者にとって頼りになる存在です。
どんどん相談していいでしょう。

しかしながら、すっかり骨抜きにされ、使用者の言いなりに操られてしまっている御用組合(名ばかり労働組合)に相談したらどうなるでしょうか?
想像しただけでも恐ろしくなりませんか?


【知っておきたい「企業内労働組合」の現状2:仲良しサークル状態】
労働組合(ユニオン)が骨抜き状態になるのは、使用者による支配介入だけではありません。

使用者からの支配介入がなく、労働組合(ユニオン)が存在するように一応見えても、労働組合(ユニオン)として全く機能していない場合もあります。
例えば、飲み会等のレクリエーションやイベントの類ばかり行っていたり、単なる仲良しサークルのような状態になっていたりしているような場合です。

レクリエーションやイベントは楽しいですし、労働者同士で仲良くなるのはいいことだと思います。
いざ労働者が困った時に労働組合(ユニオン)本来の役割を果たしているのであれば、普段はそのような状態でも構いません。

西区地域労働組合でも、飲み会等もたまに行っていますし。
もちろん自由参加で、みんなで楽しくワイワイと食っちゃ飲みしています。
(特に委員長お手製のおでんが絶品です♪)

労働組合法にも明記されている通り、「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的」としているのであれば、労働組合(ユニオン)と言えます。
つまり、「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的」しているのであれば、飲み会等のレクリエーションやイベントの類を行っても別に構いません。

しかし、組合費を集めるだけで、飲み会等のレクリエーションやイベントの類しかやらない、仲良しサークルでしかないといった状態の場合、それはもはや労働組合(ユニオン)とは言えません。
「労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的」としているのではなく、飲み会等のレクリエーションやイベントの類が主たる目的となっているわけですから。

このような会社があまりにも多いからなのか、「労働組合(ユニオン) = レクリエーションやイベント等を行うサークル」と勘違いしていらっしゃる方も多いのが実情です。
レクリエーションやイベントの類が主たる目的となっていて、それしかやっていないのでは、「労働組合(ユニオン) = レクリエーションやイベント等を行うサークル」と勘違いしても無理はないですよね。

たとえ使用者からの支配介入がなくても骨抜きにされているわけですから、使用者にとって非常に都合の良い状態に陥っているというわけです。
一種の御用組合(名ばかり労働組合)と言っても過言ではありません。

骨抜き状態になっていて、労働組合(ユニオン)として機能しているとは言えないような状態の場合、いくら相談しても頼りになることはまずありません。
いざという時に全く頼りにならないのに、組合費だけは嫌でも払わされ、参加したくもないレクリエーションやイベント等に半ば強制的に参加させられるといった、踏んだりけったりの状態に陥っているケースも少なくありません。


【勤務先の会社の労働組合が、労働組合として機能していない時の対策】
就職または転職する前に、勤務先の労働組合(ユニオン)が労働組合(ユニオン)としてきちんと機能しているかどうか事前にチェックできるのであれば、それに越したことはありません。
しかし、実際のところ、入社してからでないと実態がわからないのが現状です。

ですから、勤務先の会社の労働組合(ユニオン)が、労働組合(ユニオン)としてしっかり機能しているとは言えない時の対策についても簡単に触れておきます。

まずは、ユニオン・ショップ協定の有無を確認して下さい。
勤務先の会社と勤務先にある労働組合(?)がユニオン・ショップ協定を締結しているか、締結していないかによって対応が異なって来ます。


○ ユニオン・ショップ協定とは?
ユニオン・ショップ協定とは、労働組合(ユニオン)に必ず加入するよう、労働者に強制するものです。

つまり、雇用と労働組合(ユニオン)への加入がセットになっています。
雇って欲しければ労働組合(ユニオン)に加入しろ、労働組合(ユニオン)に加入していない労働者は雇う必要なしということです。

勤務先に雇用されて働く労働者は、原則として勤務先にある労働組合(ユニオン)に加入しなければなりません。
労働者が労働組合(ユニオン)から脱退したり、除名されたりした場合、その労働者は解雇されてしまうという、労働者の主体性も自主性も無視した恐ろしい協定です。

ユニオン・ショップ協定にはかなり問題が多く、御用組合(名ばかり労働組合)を生む一因ともなっています。
使用者の言いなりに操られている御用組合に強制的に加入させられるわけですから、使用者にとって非常に都合の良い制度だと言えるでしょう。


○ ユニオン・ショップ協定がない場合
この場合はある意味、楽ですし自由です。
企業内組合がない会社と同じように、どうするかはご自身次第です。

勤務先の会社と勤務先にある労働組合(?)がユニオン・ショップ協定を締結していなければ、勤務先の労働組合(?)から脱退しようと除名されようと支障ありません。
労働組合(ユニオン)というものに一切加入しなくても構いませんし、勤務先以外の労働組合(ユニオン)に加入したければ加入しても構いません。


○ ユニオン・ショップ協定がある場合
この場合は、足かせとなる場合があります。
知識を持っていないと、勤務先の労働組合(?)から抜けるに抜けられないという事態が生じることが多々あります。

勤務先の会社と勤務先にある労働組合(?)がユニオン・ショップ協定を締結している場合は要注意です。
なぜなら、雇用と労働組合(ユニオン)への加入がセットになっているからです。

この場合、労働組合(ユニオン)に必ず加入している必要があります。
労働組合(ユニオン)に加入していない労働者 = 会社が雇い続ける必要がない労働者ということになりますから。

こう言うと、勤務先で働いている限り勤務先の労働組合(?)から脱退できないと思いがちですが、決してそうではありません。
要は、労働組合(ユニオン)に加入してさえすればいいのですから、必ずしも勤務先の労働組合(ユニオン)でなくても構わないのです。
但し、きちんと手続きを踏む必要があります。

労働者には、労働組合を選択する自由があります。
労働者が抜けたいのに抜けられないという状況は、憲法で保障されている「労働者が労働組合を選択する自由」を侵害していることになります。


この場合、大きく分けて3つの選択肢があります。


1. 勤務先の別の労働組合(ユニオン)に加入する
規模が大きな会社の場合ですと、複数の労働組合(ユニオン)が社内に存在する場合があります。
もしも別の労働組合(ユニオン)が勤務先の会社内にあるのなら、現在加入している労働組合(ユニオン)を脱退し、社内にある別の労働組合(ユニオン)に加入するということができます。

但し、その別の労働組合(?)も御用組合(名ばかり労働組合)と化していたら、わざわざ脱退・加入する意味がありませんが・・・。


2. 自分で新たな労働組合(ユニオン)をつくる
勤務先の会社に別の労働組合(ユニオン)がなかったり、あっても御用組合(名ばかり労働組合)と化している等の場合は、自分で新たな労働組合(ユニオン)をつくるという手もあります。
もしも新たに労働組合(ユニオン)をご自身の手でつくるのであれば、使用者からのあの手この手の支配介入に負けずに、骨のある労働組合(ユニオン)を是非つくって下さい。


3. 社外の労働組合(ユニオン)に加入する
自分で新たに労働組合(ユニオン)をつくることに高いハードルを感じるようなら、「合同労組(ごうどうろうそ)」や「地域労働組合」などと呼ばれる、社外の労働組合(ユニオン)に加入するという手もあります。
パート・アルバイト・派遣社員・正社員などの雇用形態に関係なく、どんな働き方をしていても失業していても、誰でも一人からでも入れる社外労働組合(ユニオン)で、西区地域労働組合もこのタイプの労働組合(ユニオン)です。

「合同労組(ごうどうろうそ)」や「地域労働組合」の場合、使用者がどんなに支配介入したくてもできません。
社内にあれば支配介入のしようもありますが、社外にある労働組合(ユニオン)ですから特定の会社に雇用されているわけではないため、使用者からの支配介入が及ばないのです。

但し、先述した御用組合(名ばかり労働組合)とはまた違う意味で、御用組合(名ばかり労働組合)と化している「合同労組(ごうどうろうそ)」や「地域労働組合」も残念ながら存在します。

例えば、裏取引を行ってお金をもらっている会社には団体交渉を申し込まないという話も聞きます。
高額な組合費を取られた上に、何かと理由をつけて呼び出され、無料の労働力としてこき使われ、お金も労働力も吸い取られるという恐ろしい話も耳にします。
(こういう労働組合(?)は、事務所や設備等がかなり豪華との噂です)

社外の労働組合(ユニオン)であれば、どこでも信用できるというわけでは決してありません。
ですので、社外の労働組合(ユニオン)を選ぶ際はくれぐれも慎重に選ばれることを強くお勧め致します。