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「解約」の罠にご注意~アダルト詐欺相談が5年連続1位・・・・詐欺師の方がレベルを上げてきている

以下記事転載

「解約」の罠にご注意~アダルト詐欺相談が5年連続1位 : 科学 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 

「解約」の罠にご注意~アダルト詐欺相談が5年連続1位 

 消費生活センターへの相談件数で、アダルト情報サイトが5年連続で1位になった。60代男性の相談が大幅に増加しているほか、被害平均額は5年前の2倍、30万円超になっている。「退会・解約はこちら」「誤クリックはこちら」などと電話をかけさせて脅す手口によって、被害が深刻化している。(ITジャーナリスト・三上洋)

最も多い高齢者からの相談

 

  • 国民生活センターへの相談件数。アダルト情報サイトが5年連続で1位。このままのペースなら2016年度も1位で、6年連続となりそうだ
    国民生活センターへの相談件数。アダルト情報サイトが5年連続で1位。このままのペースなら2016年度も1位で、6年連続となりそうだ

 

 国民生活センターが11月10日に、アダルト情報サイトの相談件数を発表した(アダルトサイトの相談が5年連続1位に-慌てて連絡はしない! 焦って支払わない!-:国民生活センター)。全国の消費生活センターに寄せられた商品・役務別の相談件数で、「アダルトサイトに関する相談」が5年連続で1位になっている。

 消費生活センターへの相談には「商品一般」「賃貸アパート」「フリーローン・サラ金」などがあるが、それらを抑えて、アダルトサイトが2011年から2015年まで相談件数でトップを続けている。ほとんどは高額な料金を請求するアダルト詐欺サイトの相談だ。

 相談件数自体は、2014年をピークとして減少傾向ではあるものの、だまされてお金を払ってしまった平均被害額が30万円を超えるなど手口は悪質になってきているようだ。発表データの特徴を見てみよう。

★最近のアダルトサイト相談の傾向(国民生活センター発表を基に筆者がまとめた)

  • アダルト情報サイト相談の年齢・性別分布。60代の男性がもっとも多い
    アダルト情報サイト相談の年齢・性別分布。60代の男性がもっとも多い

●60代男性からの相談が1.6倍に増加

 年代別でもっとも多いのは60歳以上の男性だ。60歳以上の男性からの相談件数は、2011年度は約1万1千件だったが、2015年度は約1万8千件と約1.6倍に増加している。以前の記事「ネット詐欺 狙われるシニア ~アダルト関係など相談急増~」でも取り上げたが、スマートフォンを初めて持ったシニア層が騙されている可能性が高い。

●スマートフォンでの被害が増加

 スマートフォンでの相談は、2011年には全体の4%だったが、2015年は約58%と増加。詐欺業者がスマートフォン向けのアダルト詐欺サイトを作っており、シャッター音を鳴らすなどスマホならでは詐欺手口を使っている。

  • アダルト情報サイトでの被害額平均(緑の線)。2016年前半の平均は約33万円と、5年前の2倍以上になった
    アダルト情報サイトでの被害額平均(緑の線)。2016年前半の平均は約33万円と、5年前の2倍以上になった

 

●平均被害額は5年で2倍・30万円オーバーに

 脅されて払ってしまった人の被害額が増加している。2011年度の平均被害額は約15万円だったが、2016年度前半(4月から10月)は約33万円で、5年で2倍以上と急増している。背景には一度払った人に、追加で何度も脅迫して払わせる「一点集中型」が増えているからと思われる。特に高齢者は、この一点集中型の被害に遭いやすい。

●支払いの多くはプリペイドの電子マネーの支払いに

 相談事例を見ると、支払いにプリペイドの電子マネーを要求されるパターンが多い。コンビニでプリペイドの電子マネーを買わされてその番号を伝えさせる手口だ。理由は詐欺業者にとって集金しやすい、また身元を隠すためと思われる。

「退会はこちら」「誤クリック取り消し」は罠

 

 被害額が増えている理由の一つに、詐欺の手口が巧妙になっていることがある。国民生活センターが事例で紹介しているが、「退会はこちら」「誤クリックの取り消し」というアイコンから連絡させる手口だ。以前からある手口だが、最近ではほとんどのアダルト詐欺サイトがこの「キャンセル手続きで連絡させる」というわなを張っている。

  • アダルト詐欺サイトの「キャンセル」「クーリングオフ」の画面遷移。電話をかけさせる罠だ(筆者作成)
    アダルト詐欺サイトの「キャンセル」「クーリングオフ」の画面遷移。電話をかけさせる罠だ(筆者作成)

 左の画像は、筆者が調査した詐欺サイトで、「誤作動によるキャンセル」「クーリングオフ申請」というアイコンがある。高額請求に驚いてしまった人は、このボタンを押すだろう。

 すると「お客様ID」がポップアップで表示される。後述するが、この「お客様ID」が脅迫のネタに使われる。次に電話をかけるポップアップが表示され、OKを押すと電話がかかるという流れだ。

 筆者は調査のために何度か電話をかけたことがある。最初に聞かれることは、この「お客様ID」だ。この番号を伝えると「しばらくお待ち下さい」と言われた上で、こちらのデータを読み上げてくる。

 詐欺業者は多くがこんな話し方をしてくる。「お客様は●●というサイトのトップから、うちのサイトに来ていますね。そこで動画再生ボタンを3回押されています。3回目が入会登録で、規約に合意されています。誤作動ではなく、あなたの意思で登録されていますから払ってください。」

  • 同じような画面に見えるが、動画再生ボタンを1回クリックで18歳以上、2回目で入会認証、3回目で規約同意・入会という騙しになっている。この動きも業者側は記録して脅迫に使う(筆者作成)
    同じような画面に見えるが、動画再生ボタンを1回クリックで18歳以上、2回目で入会認証、3回目で規約同意・入会という騙しになっている。この動きも業者側は記録して脅迫に使う(筆者作成)

 初めての人なら「自分のサイト閲覧が追跡されている!」と驚いてしまうだろう。しかしこれは特別なことではない。サイト運営者は、訪問者がどのサイトから来たのか、どのリンクをクリックしたのか、どのページや動画を見たのかというデータを見ることができる。アダルト詐欺サイトだけではなく、一般のサイトでも普通にできることだ。

 しかし「お客様ID」として、クリックの動作を読み上げられると、電話をかけた人は追跡されていると驚いてしまうだろう。業者側に「あなたの意思でクリックしている」と言われれば、怖くなって払ってしまう人も出てくる。これが業者側の罠だ。

 つまり「退会はこちら」「誤クリック取り消し」は、電話をかけさせるための罠なのだ。電話をかけてしまうと、上記のように払わざるをえないような気持ちに追い込まれてしまう。どんな理由があろうとも、絶対に連絡してはいけない。もちろん支払うのもダメだ。

絶対に連絡しない・払わない~バナー広告は要注意

 

 このようにアダルト詐欺サイト側は、様々な手口で見た人を脅迫しようとしている。電話をしたり、メールを送ったりすると「身に覚えがある人」として、詐欺のカモと認識されてしまうので気をつけたい。アダルト詐欺サイトに騙されないための注意点をまとめておく。

★アダルトサイトに騙されないための注意点

●「無料動画」「サンプル動画」などに騙されるな

 アダルト詐欺サイトは、まとめサイトや芸能ゴシップのサイトなどに広告を出している。間違ってクリックしてしまうと、詐欺サイトの入り口に誘導されることも。無料動画、サンプル動画などのサイトには近づかないこと。間違って表示したら、クリックせずに閉じよう。

●一度払うとさらに脅迫される

 「キャンセル」「退会手続き」「取り消し」「誤作動」「誤クリック」「クーリングオフ」などのアイコンは絶対に押さない。電話連絡させるための罠だからだ。何があっても業者側に連絡をしない。もちろん絶対に払ってはダメ。払うと詐欺のカモとして、さらに脅迫されることになる。

●検索で出てくる業者に相談してはダメ

 検索サイトで「アダルトサイト 相談」などで検索すると、無料相談や返金交渉をすると称する会社の広告がみつかる。これらの多くは相談詐欺である可能性が高いので、絶対に利用しないこと。解約交渉には弁護士資格が必要だし、現実問題として交渉や返金は不可能なのに「解約できる・返金できる」と称するのは疑わしいからだ。相談は業者にはせず、消費生活センターへ。もちろん無料だ。

●困ったら「188」で各地の消費生活センターへ

 アダルトサイトで困ったら、まずは消費者ホットライン「188(いやや)」に電話を。各地の消費生活センターの電話番号を教えてくれるので、そこで相談しよう。脅迫など身の危険を感じる場合は、最寄りの警察署へ相談を。

 ポイントは「身に覚えがあっても払わない・連絡しない」ことだ。10代の被害も出ているので、子供にも注意しておきたい。

★参考記事

ネット詐欺 狙われるシニア ~アダルト関係など相談急増~:サイバー護身術

高齢者相談の2位に「アダルト情報サイト」の理由:サイバー護身術

アダルトサイトの相談が5年連続1位に-慌てて連絡はしない! 焦って支払わない!-:国民生活センター

プロフィル
三上洋   (みかみ・よう
 セキュリティ、ネット活用、スマートフォンが専門のITジャーナリスト。最先端のIT事情をわかりやすく解き明かす。テレビ、週刊誌などで、ネット事件やケータイ関連の事件についての解説やコメントを求められることも多い。