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インターシップと労働者区分 会社(使用者)の指揮命令のもとで労務を提供し、その対価として賃金が支払われているか

インターシップと労働者区分

 

 

労働者』にあたるかは、会社(使用者)の指揮命令のもとで労務を提供し、その対価として賃金が支払われているかという観点から実態をみて判断

インターンシップは、学生のうちに企業において研修生として職業経験を積むことが目的

体験する業務の内容や、研修する場所・時間などについて、インターン先の企業から命令や拘束を受けない程度の職場見学・体験にとどまるものであれば、インターンシップも『研修』として賃金の支払の対象にならない

 

インターンシップの内容が、インターン先の企業から指揮命令を受けて業務を行ったり、勤務時間や勤務場所の拘束を受けたりと、研修の実態が、アルバイトや正社員の行っている業務と同様であるといえる場合には、たとえそれがインターンシップという名目であっても、『労働者』にあたる

 

厚生労働省(旧労働省)の行政通達でも、

(1)学生が直接生産活動に従事するなど、作業による利益・効果が事業場に帰属し、かつ

(2)事業場と学生との間に使用従属関係が認められる場合には、学生は労働者にあたるとされています(平成9.9.18基発636)。

 

 

以下記事転載

「報酬は給料ではなく成長」時給換算400円のブラックインターン…違法では?

10/25(水) 10:07配信

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171025-00006835-bengocom-life

 

写真はイメージです。

就活生と切っても切れない関係にあるインターンシップ。企業の働き方を知るためだけではなく、社会経験として応募する学生も多い。しかし、企業の中には、インターンシップの学生を「タダ働き」させる企業もあるようだ。

都内の大学に通うAさんは、社会経験のために有給のインターンシップを始めたが、「報酬は給料ではなく成長である」との風潮のもと、労働契約を結んでもらえなかった。さらに、時給ではなく、成果物に応じたインセンティブ報酬を採用しているため、頑張って働いても時給換算で400円弱の給料しかもらえないのが当たり前になっているという。

また、長期インターンシップでは、「○か月以上は継続して勤務する」との合意がなされることもあるが、今回も口頭での合意があるそうだ。

このようなインターンシップのやり方に法的な問題はないのか。口頭合意があった場合は簡単にはやめられないのか。金井英人弁護士に聞いた。

●研修者と労働者は区別されなければならない

インターンシップは労働とは異なるものなのか。

労働基準法や労働契約法などの法律が適用される『労働者』は、賃金や待遇などの労働条件について法律の保護を受けます。そして、ここにいう『労働者』にあたるかは、会社(使用者)の指揮命令のもとで労務を提供し、その対価として賃金が支払われているかという観点から実態をみて判断されます。

本来、インターンシップは、学生のうちに企業において研修生として職業経験を積むことが目的のはずで、『研修生』と『労働者』は区別されなければなりません。つまり、体験する業務の内容や、研修する場所・時間などについて、インターン先の企業から命令や拘束を受けない程度の職場見学・体験にとどまるものであれば、インターンシップも『研修』として賃金の支払の対象にならないといえます。

ところが、インターンシップの内容が、インターン先の企業から指揮命令を受けて業務を行ったり、勤務時間や勤務場所の拘束を受けたりと、研修の実態が、アルバイトや正社員の行っている業務と同様であるといえる場合には、たとえそれがインターンシップという名目であっても、『労働者』にあたるといえます。

厚生労働省(旧労働省)の行政通達でも、

(1)学生が直接生産活動に従事するなど、作業による利益・効果が事業場に帰属し、かつ

(2)事業場と学生との間に使用従属関係が認められる場合には、学生は労働者にあたるとされています(平成9.9.18基発636)。

そうした『労働者』にあたるケースでは、労働契約を結ぶことを合意していなくとも、労働法の適用・保護を受けられることになります。

 

その場合にはもちろん、労働基準法の賃金に関する規定や最低賃金法も適用されますので、『報酬は給料ではなく成長』などという理屈は通用せず、給料が支払われなかったり、最低賃金を下回ったりする場合には、使用者に対して、働いた時間に対応する最低賃金以上の給料を請求することができます。

雇用ではなく、業務委託だったとして、ごまかされるケースもありうるのか。

「『労働者』か、業務委託を受けた個人事業主かの区別は、労働法の適用・保護を受けられるかに関わり、問題となることがよくあります。例えば、会社と業務委託契約を結んだトラックの運転手が、その会社の下で労働者のような働き方をしていた場合などです。

しかし、インターンシップの場合は、客観的にはインターンシップ生として学生の募集をしているのですから、『学生と業務委託契約をしていた』という言い分が通ることは考えにくいのではないでしょうか」

●期間満了前にやめられないのか

労働期間について合意があった場合、期間満了前だとやめられないのか。

「労働条件について合意があるケースにおいては、有給インターンシップも労働契約にあたり得ますので、その契約の解約である『辞職』は、雇用契約の解除について定めた民法の適用を受けます(624条)。

このような『期間の定めのある雇用契約』の解除の場合は、『やむを得ない事由』があるときに限り、直ちに契約の解除をすることができるとされています。

インターンシップの場合は、学生であることが前提になっているのですから、『大学のテストを受けるため』など、学業を理由とする場合も『やむを得ない事由』にあたると考えられるのではないでしょうか」

損害賠償責任などが生じることはないのか。

「労働契約において違約金を定めることは禁じられていますが(労働基準法16条)、突然辞職することで会社に損害が発生する場合には賠償責任を負うこともありえますから、注意が必要です。有給インターンシップを辞める場合は、できるだけ早めに辞めることを伝えるべきでしょう。

なお、学生という立場で会社に対して意見を述べるというのは、就職活動の一環ということもあり、なかなか困難も伴います。おかしいなと感じたら大学に相談をしてみるべきですし、場合によっては専門家に話を聞いてみるのがよいでしょう」

【取材協力弁護士】
金井 英人(かない・ひでひと)弁護士
愛知県弁護士会所属。労働事件、家事事件、刑事事件など幅広く事件を扱う。現在はブラックバイト対策弁護団あいちに所属し、ワークルール教育や若者を中心とした労働・貧困問題に取り組んでいる。
事務所名:弁護士法人名古屋法律事務所
事務所URL:http://www.nagoyalaw.com/

弁護士ドットコムニュース編集部

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報酬の支払時期)

第624条

  1. 労働者は、その約した労働を終わった後でなければ、報酬を請求することができない。
  2. 期間によって定めた報酬は、その期間を経過した後に、請求することができる。

 

(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)

第627条

  1. 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
  2. 期間によって報酬を定めた場合には、解約の申入れは、次期以後についてすることができる。ただし、その解約の申入れは、当期の前半にしなければならない。
  3. 六箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、三カ月前にしなければならない。